精選版 日本国語大辞典 「ラス」の意味・読み・例文・類語
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翻訳|lath
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木ずり(塗壁の下地に用いる幅の小さい板),小舞にあたる語であるが,日本では単にラスといえば,おもに建物の内壁,外壁などのモルタル塗りの下地材料として用いられる鉄製のワイヤラスおよびメタルラスを意味する。ワイヤラスは鉄線で作られた一種の金網であり,メタルラスは薄鉄板に多くの切れめを規則的に入れて横に伸ばしたものである。これらのラスは通常木造下地板に,アスファルトフェルトまたはアスファルトルーフィングを張りつけ,その上にステープル(二またくぎ)で止めつけられる。JISではワイヤラス,メタルラスについて規定しているが,このほかに,鉄線を格子状に組んだものや,それに裏打紙をつけたもの,JISに規定された形状,寸法以外の特殊なメタルラスやワイヤラス,角波亜鉛鉄板にメタルラスを溶接したもの(ラスシート)などがある。塗壁の下地に用いられるセッコウボードはラスボードと呼ばれる。
執筆者:上村 克郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
木ずり、小舞(こまい)などが本来の意味であるが、壁下地、塗り下地などに使われる金網を総称して、ラスとよんでいる。種類としては、JISA5505メタルラス、A5504ワイヤラス、G3351エキスパンドメタル、G3551溶接金網、G3552ひし形金網、G3553クリンプ金網、G3554きっ甲金網がある。また網の形状により、平ラス、こぶラス、波形ラス、リブをもったリブラス、エキスパンドメタルなどに分けられる。メタルラスは普通、厚さ0.6ミリメートル、一枚の大きさは60センチメートル×180センチメートル、重さは約1.5キログラム程度のものが一般に使用されている。リブラスは剛性をもたせるためにリブをつけたもので、幅は61センチメートルと99センチメートルのものがある。エキスパンドメタルにはXSとXGの二種類があり、XSは軽量間仕切や天井に使われ、XGは軽量屋根、床下地などに使用する。いずれもモルタルや漆食(しっくい)などの絡みをよくするために使用される。二重張りにすると亀裂(きれつ)が入りにくい。これらは下地以外に表面処理を行いフェンスなどの金網としての用途ももっている。
[坂田種男]
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