ライムライト(英語表記)lime light

デジタル大辞泉 「ライムライト」の意味・読み・例文・類語

ライムライト(limelight)

ライム石灰)片を酸水素炎で熱し、強い白色光を生じさせる装置。また、その光。19世紀後半、欧米劇場舞台照明に使われた。石灰光
名声評判。また、花形。
[補説]作品名別項。→ライムライト

ライムライト【Limelight】[映画]

米国映画。1952年作。監督脚本主演チャップリン。落ちぶれた老道化師が人生に絶望したバレリーナを献身的に支えてスターの道へと導くが、自身再起を賭けた舞台最後に世を去る。1950年代の赤狩りで国外追放となったチャップリンがアメリカで撮影した最後の作品。

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精選版 日本国語大辞典 「ライムライト」の意味・読み・例文・類語

ライム‐ライト

〘名〙 (limelight)
① 舞台照明の一つ。石灰の棒または球を酸水素ガスの炎で熱して生じる強烈な白光。一九世紀後半、欧米の劇場で舞台上の主要な俳優の照明に用いられた。〔モダン辞典(1930)〕
② 転じて、名声。評判。花形。
※秋のめざめ(1957‐58)〈円地文子袋地の家「職業のライム・ライトって話だったよ。つまり職業にも人気の焦点になる時代性があるってのさ」

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改訂新版 世界大百科事典 「ライムライト」の意味・わかりやすい解説

ライムライト
lime light

石灰光,灰光灯,カルシウムライトcalcium lightとも呼ばれた。酸素と水素を管から吹き出させ,燃焼させて得られる無色の炎(酸水素炎という。温度約2800℃)を石灰棒あるいは石灰球に当てると強い光輝ある白熱光が発生する(石灰は,光輝を得る物理的な効果のために使用される)。この光をレンズで集光し,俳優や舞台を照らすのに用いられた。欧米の劇場では19世紀の中期から20世紀初頭にかけて使用されたが,電灯が発明されてからはしだいにすたれた。転じて,注目の的とか名声の意に用いられている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライムライト」の意味・わかりやすい解説

ライムライト
limelight

石灰に酸水素炎 (水素と酸素の混合ガスの炎。約 3000℃) を吹きつけて白熱させたときに発する強い白色光。ジルコン鉱を用いるとさらに強い光を得る。 1825年 T.ドラモンドが発明したのでドラモンド光ともいう。 37年,この光をレンズにより集光して照射し,初めてスポットライトとして用いたのは,演劇史上で画期的な出来事であった。 1860年代には太陽や月の光を写実的に実現できるようになり,さらに舞台照明にも使われるようになって,従来の暗いフットライトに取って代った。

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デジタル大辞泉プラス 「ライムライト」の解説

ライムライト

1952年製作のアメリカ映画。原題《Limelight》。チャールズ・チャップリン監督・主演のコメディー映画の名作。共演:クレア・ブルーム、バスター・キートン。第45回米国アカデミー賞劇映画作曲賞受賞。

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