ライス(Karel Reisz)(読み)らいす(英語表記)Karel Reisz

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ライス(Karel Reisz)
らいす
Karel Reisz
(1926―2002)

イギリスの映画監督。チェコスロバキアオストラバ(現、チェコ東部の都市)に生まれる。12歳のときイギリスに渡る。ケンブリッジ大学を卒業、映画批評に健筆を振るったのち、1956年、リンゼイ・アンダーソンらと、戦前のドキュメンタリー運動の流れをくむ「フリー・シネマ」運動を起こす。劇映画第一作『土曜の夜と日曜の朝』(1960)はアラン・シリトーの長編小説を映画化したもので労働者階級の若者の反骨精神をリアルにとらえた佳作。その後も『裸足(はだし)のイサドラ』(1968)、『フランス軍中尉の女』(1981)など、寡作だが質は高い。

[宮本高晴]

資料 監督作品一覧

土曜の夜と日曜の朝 Saturday Night and Sunday Morning(1960)
モーガン Morgan : A Suitable Case for Treatment(1966)
裸足のイサドラ Isadora(1968)
熱い賭け The Gambler(1974)
ドッグ・ソルジャー Who'll Stop the Rain(1978)
フランス軍中尉の女 The French Lieutenant's Woman(1981)
ジェシカ・ラングのスウィート・ドリーム Sweet Dreams(1985)
もうひとつのラブストーリー Everybody Wins(1990)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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