ヨハネス(23世)(ピサ選立教皇)(読み)よはねす(英語表記)Johannes ⅩⅩⅢ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ヨハネス(23世)(ピサ選立教皇)
よはねす
Johannes ⅩⅩⅢ
(1370―1419)

「教会大分裂」の三教皇鼎立(ていりつ)(ローマアビニョンピサ)時代のピサ選立教皇(在位1410~1415)。バルダサーレ・コッサBaldassare Cossaが俗名。ドイツのジギスムント王が招集したコンスタンツ公会議(1414~1418)に彼は同意したが、その野心所業を非難する者が多く、この会議中逃亡した。公会議はヨハネス23世を裁判にかけ、1415年有罪として廃位が決定した。1418年までドイツに抑留、赦免された翌1419年死去した。

[磯見辰典 2017年12月12日]

『H・テュヒレ他著、上智大学中世思想研究所編訳『キリスト教史 第4巻』新装版(1991・講談社/改訂版・平凡社ライブラリー)』『鈴木宣明著『ローマ教皇史』(教育社歴史新書)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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