ユーシージ(英語表記)Yūshīj, Nīmā

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユーシージ」の意味・わかりやすい解説

ユーシージ
Yūshīj, Nīmā

[生]1895. マーザンダラーン
[没]1960. テヘラン
イラン詩人。テヘランのフランス系学校で教育を受けた。ペルシア古典詩スタイルに挑戦して詩の革新を唱え,自由詩運動を推進した。代表作『物語』 Afsāne (1921) はフランス・ロマンス派詩人の手法を取入れた長編恋愛詩として名高い。人道主義の詩人としても知られ,『おお夜よ』 Ei shab,『兵士の家庭』 Khānevāde-ye sarbāzなど庶民の悲しみをテーマとした詩を多くつくった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユーシージ」の意味・わかりやすい解説

ユーシージ
ゆーしーじ
Nīmā Yūshīj
(1895―1960)

イランの詩人。マーザンダランの寒村に生まれ、テヘランに移住、フランス系の学校で学ぶ。フランス詩の強い影響を受け、伝統的な古典詩と決別し、自由詩によってペルシア詩に新境地を開拓した。詩集『アフサーネ』(1921)は代表作で、西欧ロマン派の手法を借りている。悲哀、人道主義の詩人として知られ、『兵士の家庭』『牢獄(ろうごく)』など庶民の悲しみを詠んだ作品が多い。

[黒柳恒男]

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