ヤマトホンヤドカリ(読み)やまとほんやどかり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマトホンヤドカリ」の意味・わかりやすい解説

ヤマトホンヤドカリ
やまとほんやどかり / 大和本宿借
[学] Pagurus japonicus

節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目ホンヤドカリ科に属する海産動物。甲長2.5センチメートルほどの中形のヤドカリで、太平洋側では東京湾以南、日本海側では山形県沿岸以南に分布する日本固有種。右側のはさみ脚(あし)が著しく長大で、フェルト状の短毛が密生する。内湾の浅海にすむ。体色は複雑な緑褐色ないし青褐色で、眼柄(がんぺい)は中央部が赤色両端白色歩脚指節の先端3分の1が白色。ベニホンヤドカリP. similisは一様に鮮紅色で、歩脚の指節の中央部が白い。

[武田正倫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヤマトホンヤドカリの言及

【ヤドカリ(宿借)】より

…雑食性であるが動物質を好む。 日本近海のサンゴ礁にはスベスベサンゴヤドカリCalcinus laevimanus,コモンヤドカリDardanus megistos,浅海にはオニヤドカリAniculus aniculus,ヨコスジヤドカリD.arrosor,ソメンヤドカリD.pedunculatus,磯にはホンヤドカリPagurus geminus,イソヨコバサミClibanarius bimacratus,ヤマトホンヤドカリP.japonicus,干潟にはユビナガホンヤドカリP.dubiusが多い。 釣餌にされ,またオカヤドカリなどは子ども相手に夜店などで売られる。…

※「ヤマトホンヤドカリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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