モーリー(英語表記)Maury, Jean Siffrein

精選版 日本国語大辞典 「モーリー」の意味・読み・例文・類語

モーリー

(Mathew Fontaine Maury マシュー=フォンティン━) アメリカの海軍士官、海洋学者。洋上の風向、風速、海流を調査研究し、のちの航海案内図の基礎を築いた。一八五三年には、彼の提唱により、初めて国際海洋気象会議が開かれた。著に「海洋の自然地理学気象学」など。(一八〇六‐七三

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モーリー」の意味・わかりやすい解説

モーリー
Maury, Jean Siffrein

[生]1746.6.26. ボークルーズ,バルレア
[没]1817.5.11. ローマ
フランスの聖職者。聖者,聖職者をたたえる演説でその雄弁が認められ,1785年アカデミー・フランセーズ会員となった。 89年全国三部会議員。フランス革命が勃発すると,絶対王政の擁護者として国内にとどまり,憲法制定国民議会にあって,教会財産の没収,「僧侶民事基本法」,ユダヤ人の市民的平等の確立に精力的に反対。 92年教皇ピウス7世に呼ばれてローマに逃れ,94年枢機卿,その後プロバンス伯 (のちの国王ルイ 18世) の教皇庁駐在大使となった。ナポレオン1世の即位をたたえて,やがてパリに帰り (1806) ,パリ大司教に任命された (10) が,教皇は彼の叙階を拒否した。王政復古とともにローマに逃れ,やがて教皇とも和解した。

モーリー
Morley, Thomas

[生]1557/1558. ロンドン
[没]1603. ロンドン
イギリスの作曲家,オルガン奏者,音楽理論家。 W.バードの弟子。オックスフォード大学を卒業後,1591年セント・ポール大聖堂のオルガン奏者となった。 92年王室礼拝堂に仕え,98年には音楽出版に関する独占権を得て,自身の曲や同時代の作曲家たちの作品も多く出版した。イギリス最大のマドリガル作曲家といわれ,マドリガル,カンツォネッタバレットなど多くの作品がある。 1601年には 24人のマドリガル作曲家によるエリザベス1世をたたえるマドリガル集『オリアナの勝利』を編集した。また著書にイギリスで最初の包括的な作曲に関する理論書『やさしい音楽への手引』A Plaine and Easie Introduction to Practicall Musicke (1597) がある。

モーリー
Morley, Edward Williams

[生]1838.1.29. ニュージャージーニューアーク
[没]1923.2.24. コネティカット,ウェストハートフォード
アメリカ合衆国の化学者。神学校に学び牧師を志したが,余暇に研究していた化学方面の仕事が認められ,1869年オハイオ州クリーブランドのウェスタン・リザーブ大学教授となった。酸素と水素の質量比精密測定に従事。1887年にアルバート・A.マイケルソンとともに,電磁波の媒質としてのエーテルの存在を結果的には否定することになったマイケルソン=モーリーの実験を行なった。

モーリー
Maury, Matthew Fontaine

[生]1806.1.14. バージニア,スポットシルバニア
[没]1873.2.1. バージニア,レキシントン
アメリカの海軍軍人,海洋学者,地理学者。 1825年海軍に入り,39年負傷後陸上勤務となり,海軍水路部に勤務。海洋上の風向,風速および海流の統計調査を行なったが,この成果は世界の航海業者に対して多大の利便を与えた。 55年世界で初めて大洋深度図を作成。 53年ブリュッセル国際会議で航行船舶による定時の海上気象観測を提案,可決された。南北戦争では南軍で戦い,のちバージニア陸軍大学校の気象学教授 (1868~73) となった。主著『海洋地文学』 The Physical Geography of the Sea (85) 。

モーリー
Morley, Christopher (Darlington)

[生]1890.5.5. ペンシルバニア,ハバフォード
[没]1957.3.28. ニューヨーク,ロズリンハイツ
アメリカの詩人,小説家。ハバフォード大学卒業。種々の新聞,雑誌を編集したのち,1924年『サタデー・レビュー』 Saturday Review of Literatureを創刊。 41年まで同誌の編集にあたり,かたわら詩,小説,戯曲,随筆などを発表。代表的小説に,読書人を扱った『巡回文庫』 Parnassus on Wheels (1917) ,その続編『幽霊の出る古本屋』 The Haunted Bookshop (19) ,恋愛物語『キティ・フォイル』 Kitty Foyle (39) がある。

モーリー
Morley, John, Viscount Morley

[生]1838.12.24. ランカシャーブラックバーン
[没]1923.9.23. ウィンブルドン
イギリスの伝記作家,政治家。インド担当国務大臣在任中 (1905~10) ,「モーリー=ミントー改革」を行うなど,政界で活躍して枢要な地位を占めるかたわら,文筆活動を行なった。ボルテール,J.-J.ルソー,E.バーク,R.コブデン,O.クロムウェルらの伝記を書いたが,なかでも『グラッドストン伝』 Life of Gladstone (3巻,03) が重要。 1908年子爵を叙爵。

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改訂新版 世界大百科事典 「モーリー」の意味・わかりやすい解説

モーリー
Sylvanus Griswold Morley
生没年:1883-1948

アメリカのマヤ考古学者。ペンシルベニア州チェスター生れ。ペンシルベニア・ミリタリー・カレッジで土木工学を学び,のち考古学者の道を歩む。主として,ワシントンのカーネギー研究所によるチチェン・イッツァ遺跡調査をはじめ,多くのマヤ遺跡の調査を手がけた。生粋のフィールド考古学者で,J.E.S.トンプソンと並んでマヤ学の基礎を築いた。主著に《コパン遺跡の碑文》(1937-38),《古代マヤ》(1946)などがある。
執筆者:

モーリー
Alfred Maury
生没年:1817-92

フランスの学者。フランス学士院副司書官,国立史料館館長等を歴任。1862年以後ミシュレの後を継いでコレージュ・ド・フランスで歴史と倫理学を講じた。研究領域は宗教史,神話学,心理学,言語学,地理学等,多岐にわたっている。著書は《魔術と占星術》(1860),《中世の信仰と伝承》(1896)その他。《睡眠と夢》(1861)は,夢の詳細な記録と分析によってS.フロイトの先駆とみなされる。
執筆者:

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デジタル大辞泉プラス 「モーリー」の解説

モーリー〔青森県〕

青森県で主に活動する地域キャラクター。2009年登場。鉄道職員の帽子をかぶった青い木。第三セクター運営の青い森鉄道のイメージキャラクターとして、公募により制作。

モーリー〔広島県〕

広島県でおもに活動する地域キャラクター。ひろしまの森づくりキャラクター。

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