モーテンセン(英語表記)Mortensen, Dale T.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モーテンセン」の意味・わかりやすい解説

モーテンセン
Mortensen, Dale T.

[生]1939.2.2. オレゴンエンタープライズ
[没]2014.1.9. イリノイ,ウィルメット
アメリカ合衆国の経済学者。1961年オレゴン州セーラムのウィラメット大学で学士号,1967年カーネギー=メロン大学で博士号を取得。1965年からイリノイ州エバンストンのノースウェスタン大学経済学部で教鞭をとり,1980年にケロッグ経営大学院の経営経済学および意思決定科学の教授に就任した。1982~84,1992~2000年ノースウェスタン大学の社会科学プログラムで数学的手法の指導に携わり,2006~10年にはデンマークのオールフス大学でニールス・ボーア経済学客員教授を務めた。摩擦的失業のサーチ理論とマッチング理論の研究結果をもとに転職(労働移動),研究と開発,人間関係などの研究を行なった。企業が欠員を補充したり求職者が職を探すなどの労働市場の理論を共同で確立したアメリカのピーター・A.ダイヤモンド,キプロス出身のクリストファー・A.ピサリデスとともに,2010年のノーベル経済学賞を受賞した。1970年代後半から 1980年代初頭にかけて,3人はダイヤモンド・モーテンセン・ピサリデス・モデル(DMPモデル)と呼ばれる理論的枠組みを導入し,これが労働市場分析で広く用いられるようになった。

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