モンツァ(読み)もんつぁ(英語表記)Monza

デジタル大辞泉 「モンツァ」の意味・読み・例文・類語

モンツァ(Monza)

イタリア北部、ロンバルディア州工業都市ミラノの北東約15キロメートル、ランブロ川沿いに位置する。6世紀末にランゴバルド王国女王テウデリンデが現在のモンツァ大聖堂を創建し、王国中心として栄えた。F1をはじめとする国際的な自動車レースの開催地として知られる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モンツァ」の意味・わかりやすい解説

モンツァ
もんつぁ
Monza

イタリア北西部、ロンバルディア州ミラノ県の都市。人口11万7068(2001国勢調査速報値)。ミラノの北東15キロメートル、ランブロ川沿いの標高162メートルに位置する工業都市。18世紀にはすでに繊維工業が盛んであったが、20世紀に入るとそれに加えて機械、化学、食品、出版、製紙など多方面の工業活動が展開されるようになった。もとはガリア人、ついでローマ人の小集落にすぎなかったが、6世紀にランゴバルドの女王(バイエルン公女)テウデリンデTheudelinde(?―625ころ)が洗礼者ヨハネに捧(ささ)げるべく大聖堂を建てたのを機に大きく発達した。その大聖堂は、キリスト十字架の釘(くぎ)を一部に使ってつくられたといわれる鉄の王冠を所蔵することで知られる。国際的な自動車レースの開催地としても有名。

[堺 憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンツァ」の意味・わかりやすい解説

モンツァ
Monza

イタリア北部,ロンバルディア州ミラノ県にある都市。ポー川の支流ランブロ川に沿い,ミラノの北東郊外 15kmにある衛星都市。モディチアという村であったが,6世紀にランゴバルドの女王テオデリンダがそこに居城修道院を建ててから発達し,ミラノに対し服従と独立を繰返した。大聖堂 (6~11世紀) には,カルル1世 (大帝) や歴代の神聖ローマ皇帝,さらにはナポレオン1世の戴冠式 (1804) に用いられたロンバルディアの鉄製王冠 (キリストの十字架の釘の一つ鋳造に混ぜられたとされる) が納められている。現在はミラノ大都市圏の一部をなす工業都市で,特に帽子,織物敷物製造が盛ん。市内には美しい離宮と公園がある。世界一高速が出る構造とされる自動車レース場も有名。人口 12万2712(2011推計)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「モンツァ」の解説

モンツァ

ドイツのオペルが1978年から1987年まで製造、販売していた乗用車。2ドアクーペ。セネターの派生車種の一つとして開発された。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android