モモイロペリカン(読み)ももいろぺりかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モモイロペリカン」の意味・わかりやすい解説

モモイロペリカン
ももいろぺりかん
white pelican
[学] Pelecanus onocrotalus

鳥綱ペリカン目ペリカン科の水鳥。非常に大形の種で、全長約157センチメートルに達する。全身白色で、成鳥では桃色に紅潮することがある。アフリカや南ヨーロッパ、中央アジアなどの内陸湖沼河口域で繁殖する。冬季にはインド、マレー半島に渡るものもみられる。湖沼では隊列をつくって魚を浅い所に追い込み、共同で採餌(さいじ)することもある。

[長谷川博]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のモモイロペリカンの言及

【ペリカン】より

…アメリカ大陸の暖帯~熱帯沿岸にすむカッショクペリカンPelecanus occidentalisは,他のペリカン類のように遊泳しながらではなく,空中から餌をめがけて海に突入し,水に入った瞬間に下くちばしののど袋を広げ,その中に魚を追い込んでとらえるという特異な採餌法をもっている。ほかにユーラシア西部のモモイロペリカンP.onocrotalus,東部のハイイロペリカンP.philippensis(イラスト),熱帯北アフリカのコシベニペリカンP.rufescens,オーストラリアのオーストラリアペリカンP.conspicillatus,北アメリカのシロペリカンP.erythrorhynchosがある。日本には,まれにハイイロペリカンが渡来する。…

※「モモイロペリカン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

線状降水帯

線状に延びる降水帯。積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらす。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風に伴って発達した積乱雲が螺旋らせん状に分布する、アウターバンドが線状...

線状降水帯の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android