モッコク(木斛)(読み)モッコク(英語表記)Ternstroemia japonica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モッコク(木斛)」の意味・わかりやすい解説

モッコク(木斛)
モッコク
Ternstroemia japonica

ツバキ科の常緑小高木。東アジアの暖温帯に広く分布し,日本でも東海地方より西の海岸近くに自生があるが,庭木として普通に植えられる。幹は高さ 7mぐらいになり,枝は赤みを帯びる。葉は無毛でなめらかな厚い革質の長楕円状倒卵形で先は丸い。7月頃に,葉腋に長い柄のある白色の花を下向きにつける。おしべは多数あり,めしべは1個である。液果は球形で皮は厚く,熟すると不規則に開裂して赤色種子を出す。園芸品種が多い。材は非常に堅くて重く,床柱などの建築材,器具材,文房具,寄せ木細工などに,また樹皮タンニンを含み,茶褐色染料とすることがある。

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