精選版 日本国語大辞典 「モスリン」の意味・読み・例文・類語
モスリン
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元来、木綿の薄手のものをいうが、日本ではメリンスとか唐縮緬(とうちりめん)、また略して「とうち」などともいわれた薄い毛織物で、おもに女性の衣料として用いられた。明治初期、イギリスから生地(きじ)が輸入され、まもなく、これに友禅染めを施したものが普及した。その後1897年(明治30)ごろから日本でも生地の製織が行われ、着尺(きじゃく)、帯地、下着、ふとんなどの用に供された。綿製の綿モス、新モスなどもあった。一時はネルやセルなどとともに女性の普段着としてかなり広い需要層をもっていたが、虫のつきやすいことなどから、しだいに用いられることが少なくなり、今日ではほとんどみられなくなった。
[山辺知行]
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…フクリンは一段と優れたという形容にも使われ,〈傾城にふくりんかけた御奉公〉(《柳多留》)などの川柳も生まれた。 幕末から明治前期にかけて,薄地でしなやかで精緻なうえにきわめて安価な平織羊毛布地のモスリンがラシャの2倍以上も輸入され,これを唐縮緬(とうちりめん)と呼んで着物や帯や袴(はかま)の布地として広く愛用された。関西や業界では古くからモスリンと呼んでいたが,明治30年代から関東ではメリンスと呼んだ。…
…エジプトからの亜麻織物,インドからの綿織物,ビザンティン,イラン,中国からの絹織物の技術の摂取がなければ,アッバース朝(750‐1258)時代の手工業において,他のどの分野をもはるかにしのいだ織物業の発展はなかったであろう。また,十字軍をきっかけにした東西交流の活発化のなかでバグダードの錦織,ダマスク織(どんす織),モスリン織(メリンス),木綿の栽培がヨーロッパに伝わることもなかったであろう。とくにダマスク織,モスリン織は,当時の織物の中心地であったダマスクス,モースルの名を冠してよばれたものである。…
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