モギーラ(読み)もぎーら(英語表記)Пётр Симеонович Могила/Pyotr Simeonovich Mogila

日本大百科全書(ニッポニカ) 「モギーラ」の意味・わかりやすい解説

モギーラ
もぎーら
Пётр Симеонович Могила/Pyotr Simeonovich Mogila
(1596ごろ―1647)

東方正教会の神学者。キエフおよびガリーチ公国の府主教(1633~1647)。モルダビアの貴族出身で、ルブフの神学校、パリの大学その他で学び、1625年修道士に、1627年キエフ(現、キーウ)のペチェルスカヤ(ペチェールシク)大修道院長となった。ラテン神学通暁していた彼は、当時ウクライナでおこっていた正教カトリックの教会合同運動に反対し、1631年修道院に神学校(後のキエフ神学大学)を設け、1638年『正教の信仰告白』を書いて東方正教会の教義の体系化を図り、正教信仰の擁護確立に努力した。

[山川令子]

『小野彼得訳『正教の宗門』(1883・正教会)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android