メネストレル(読み)めねすとれる

世界大百科事典(旧版)内のメネストレルの言及

【ジョングルール】より

…また特定のトルバドゥールのお抱えジョングルールから,トルバドゥール身分に出世した者(例えばアルノー・ド・マルイユに仕えたピストレータ),逆に後者から前者の身分に没落した者(オーベルニュの騎士ペロール)がいて,両者の混交は常に存在した。なお北フランスでは,宮廷や城館に仕え,安定した身分を得たジョングルールをメネストレルménestrelの名で呼んだ。【新倉 俊一】。…

【ミンストレル】より

…ラテン語のministerium(勤務)あるいはministerialis(勤務する者)から派生したフランス語メネストレルménestrelに由来する語で,中世においては,一般に職業芸人,とくに音楽家を意味した。 11世紀末から南フランスでトルバドゥール,12世紀末からは北フランスでもトルベールと呼ばれ,おもに領主,貴族,騎士などの特権階級に属する詩人兼作曲家たちによって,世俗語による単旋律世俗歌曲がその芸術的開花をみたが,メネストレルは,放浪芸人ジョングルールとは異なり,封建領主,貴族などの一定のパトロンに雇われ,彼らの城館でおのおの得意な楽器を演奏したり,トルバドゥールやトルベールの作品を歌ったり,伴奏したりする人々を指した。…

※「メネストレル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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