メナム川(読み)メナムガワ

デジタル大辞泉 「メナム川」の意味・読み・例文・類語

メナム‐がわ〔‐がは〕【メナム川】

《Menamはタイ語で川の意》「チャオプラヤー川」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「メナム川」の意味・読み・例文・類語

メナム‐がわ ‥がは【メナム川】

(メナムは Menam タイ語で川の意) タイ西部を貫流する大河北部の山岳地帯に発し、四つ支流を合わせて南に流れ、シャム湾タイランド湾)に注ぐ。沿岸に首都バンコクがある。全長約一二〇〇キロメートル。タイ名はチャオプラヤー。

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改訂新版 世界大百科事典 「メナム川」の意味・わかりやすい解説

メナム[川]
Mae Nam River
Menam River

タイ第1の河川で,全長約1200km。メナム川(メナムは〈川〉の意)の呼称は外国人によるもので,タイ人はチャオプラヤー川Chao Phraya Riverと呼ぶ。北部地方の山地に発するピン川,ワン川,ヨム川,ナン川などの支流が,ナコーンサワン県のパークナムポーで合流し,ここから下流をチャオプラヤー川と呼んでいる。チャイナート付近からはスパンブリー(ターチーン)川,ノーイ川,ロッブリー川などを分流し,広大なチャオプラヤー・デルタを形成しつつタイ湾に注ぐ。上流部の谷には多くの山間盆地が開け,古くから河川がかりの伝統的灌漑システムが発達している。近年は大規模な国営灌漑事業の進展がみられ,比較的安定した稲作が行われている。デルタの頂点にあたるチャイナート付近には巨大な灌漑用ダムがあり,大チャオプラヤー灌漑プロジェクト全域の送水調整を行っている。縦横に通ずる自然の水路や新たに開かれた運河クローン)は複雑な灌漑・排水システムを形成し,デルタ穀倉地帯の稲作の安定に寄与している。下流部の本流・分流水路や運河は,古くから水上交通路として重要であり,集落も多くはそれらに沿って展開している。国家財政のかなりの部分を外国との交易に依存していた14世紀以後の諸王朝の首都は,いずれもこの川の下流沿いに位置を占めた。アユタヤ河口より約105km,トンブリーとバンコクは約30km上流にあり,大型船舶が出入りする交易都市であった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メナム川」の意味・わかりやすい解説

メナム川
めなむがわ
Menam

タイ中部を流れるチャオプラヤー川の通称。メナムとはタイ語で川の意。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メナム川」の意味・わかりやすい解説

メナム川
メナムがわ
Maenam

タイ最大の川,チャオプラヤー川の通称。「メナム」はタイ語で「川」を意味する。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「メナム川」の解説

メナム川(メナムがわ)

チャオプラヤー川

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世界大百科事典(旧版)内のメナム川の言及

【タイ】より

…東西の大河,メコン川とサルウィン川に挟まれた北部の大部分は標高1000m前後の山地であり,最高峰インタノン(2595m)がチエンマイの西方にそびえる。メナム(チャオプラヤー)川の四大支流であるピン,ワン,ヨム,ナンの河川がその間を流れて多くの山間盆地を形成し,小規模で労働集約的な伝統的稲作が展開している。これらの河川は南下して合流し,タイ最大のメナム川となり,多くの分流を繰り返しながら中部に広がるチャオプラヤー・デルタを形成する。…

※「メナム川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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