メッサーシュミット109(読み)メッサーシュミットいちれいきゅう(英語表記)Messerschmitt 109

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

メッサーシュミット109
メッサーシュミットいちれいきゅう
Messerschmitt 109

史上最多の3万 5000機が生産された,ドイツの戦闘機。略して Me109,または Bf109ともいう。第2次世界大戦末まで9年間ドイツの主力戦闘機の座にあった。日進月歩の戦闘機が9年の長きにわたって主力の座を守り続けたのは非常に珍しい。 1934年ウィリー・メッサーシュミットによって設計され,スペイン内乱で試用された。その結果さまざまな改良が加えられ,多くの派生型が生まれた。最もよく知られているのは Me109Eで,イギリス本土航空決戦 (バトル・オブ・ブリテン) に投入され,イギリス空軍スーパーマリーン・スピットファイアやホーカー・ハリケーンとしのぎを削った。急降下性能や上昇力など高速性能は抜群だったが,運動性はイギリス機のほうが優れていた。また航続距離も短かった。ダイムラーベンツのエンジン (1150馬力) 1基を搭載,最大速度は時速 570km。高度性能もよく,実用上昇限度は1万 1000m。 20mm機関砲2,機関銃2を装備する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android