ムテジウス(読み)むてじうす(英語表記)Hermann Muthesius

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムテジウス」の意味・わかりやすい解説

ムテジウス
むてじうす
Hermann Muthesius
(1861―1927)

ドイツの建築家。チューリンゲンのグロースノイハウゼンに生まれる。ベルリン工科大学に学び、1887~1891年(明治20~24)H・エンデとW・ベックマンとともに建築事務所の一員として来日、東京霞が関(かすみがせき)官庁街の建設に従事した。1896~1903年ドイツ大使館員としてロンドン滞在アーツ・アンド・クラフツ運動によるイギリスの工芸と住宅の進展を知って感銘を受けた。著書『イギリス住宅』3巻(1904~1905)はドイツの住宅建築に多大の影響を及ぼした。1907年にはプロイセン貿易省工芸部門主任として、ドイツ工作連盟結成を提唱し、その創立者の一人となった。ベルリンに没。

[野村太郎 2018年9月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android