ムシトリナデシコ(虫取撫子)(読み)ムシトリナデシコ(英語表記)Silene armeria; catchfly

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ムシトリナデシコ(虫取撫子)
ムシトリナデシコ
Silene armeria; catchfly

ナデシコ科一年草または越年草。ハエトリナデシコともいう。ヨーロッパ原産で江戸時代末に日本へ伝えられ,観賞用として庭園に栽培される。全株無毛で,全体に粉白色を帯び,平滑。茎は直立して分枝し,上部の節間には褐色粘液を分泌する部分があり,しばしば小昆虫が付着するが食虫植物ではない。葉は対生し,卵形ないし広披針形,全縁で,基部は円形または浅心臓形をなし,無柄で茎を抱く。初夏,枝先に多数の小花が集ってつく。萼は筒状先端が5裂し,縁は膜質である。花弁は5枚で平らに開き径 1cm前後,先端は楔形にへこむ。花色は普通紅色であるが淡紅または白色のものもある。

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