ミュジック・コンクレート(読み)ミュジックコンクレート(英語表記)musique concrète

百科事典マイペディア の解説

ミュジック・コンクレート

具体音楽ともいう。自然,人間,機械など外界にある音を素材として録音し,これを機械によって変化させ組み合わせて作った音楽。1948年にフランス国営放送の音響技師,作曲家のP.シェフェール〔1910-1995〕によって始められ,以後電子音楽通常形態の音楽と組み合わされて使われている。日本では柴田南雄黛敏郎武満徹らの作品が1950年代に誕生した。→マセダ
→関連項目コラージュ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ミュジック・コンクレート
musique concrète

具体音楽のこと。自然界に存在するあらゆる音または人工的手段により得られる種々の音を録音し,機械的,電気的に操作して作品として仕上げたもの。電子発振装置により人工的に生産される音素材を用いる狭義の電子音楽に対し,およそ耳にするあらゆる音響を素材とする点が異なる。 1948年パリで P.シェフェルの最初の実験以来,P.アンリ,P.ブーレーズ,E.バレーズら,日本では黛敏郎,武満徹,柴田南雄らにより作曲されている。現在は電子音楽の手法拡大に伴ってその内部に吸収され,また劇,映画,放送の付随音楽として使われることも多い。

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