ミジンコワムシ(読み)みじんこわむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミジンコワムシ」の意味・わかりやすい解説

ミジンコワムシ
みじんこわむし / 微塵子輪虫

袋形(たいけい)動物門輪毛虫綱ハナビワムシ目ミジンコワムシ科の水生動物の総称であるが、狭義ではヘクサアルトラ属Hexarthraの総称。そしゃく器の形態、下唇の状態、尾部の形態や付属突起の有無、遊泳肢における刺状突出部の数と分布状態などにより、現在12種5変種に分類されている。

 和名ミジンコワムシHexarthra miaはこの類の代表で、ハドソンHudsonが1871年にロンドンで発見し命名したもの。外形甲殻類ノープリウス幼生とよく似ていたため、当時は輪毛虫類が甲殻類と近縁性があると強調された。体長は雌0.1~0.4ミリメートル、雄0.03ミリメートル。高山湖や混合海水域に生息する。海水中には変種が生息している。

[鈴木 實]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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