日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミゲル(1世)」の意味・わかりやすい解説
ミゲル(1世)
みげる
Miguel Ⅰ
(1802―1866)
ポルトガル王(在位1828~34)。ブラガンサ朝第9代の王。ジョアン6世João Ⅵ(在位1816~26)の次男。通称ドン・ミゲルDom Miguel(本名Miguel Maria Evaristo de Bragança)。1820年立憲体制を認めた父王に反対し、絶対王政擁護派を糾合して反乱を企てたが失敗、オーストリアに逃亡。父王の死後、即位した姪(めい)のマリア2世Maria Ⅱ(在位1826~28、1834~53)の摂政(せっしょう)として帰国したが、国王を名のり、絶対王政を復活した。そのため、マリア2世を擁立する自由主義陣営との間に内戦を引き起こし、敗れてふたたび亡命した。
[金七紀男]