マンデル=フレミング・モデル(英語表記)Mundell-Flemming model

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

マンデル=フレミング・モデル
Mundell-Flemming model

財政金融政策の効果に関して標準的なケインズ型のモデルを,海外との資本移動為替レートの変化などを含めた開放型の経済にあてはめた理論。1960年代初頭にロバート・A.マンデルとジョン・マーカス・フレミングによって個別に発表された。
経済の理論は,それを国内だけで考えるか,海外との貿易・資本移動を考慮して考えるかで結論が違ってくる場合がある。これによると,金融政策は為替レートの変化によって効果が増幅され,財政政策の効果は,逆に為替レートによって相殺されることになる。これは金融政策の場合,金利を引き下げると,それが投資を増やすことに加え,為替レートを低下させることにより輸出が増えるからである。財政政策の場合は財政支出を増やすと,金利が上がってレートが上昇し,輸出が減るので,財政支出増の効果が相殺されてしまう。

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