マンスフィールド(英語表記)Katherine Mansfield

精選版 日本国語大辞典 「マンスフィールド」の意味・読み・例文・類語

マンスフィールド

(Katherine Mansfield キャサリン━) イギリス女流作家ニュージーランドに生まれる。繊細な感受性をもって詩的散文による短編小説を書いた。「園遊会」など。(一八八八‐一九二三

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デジタル大辞泉 「マンスフィールド」の意味・読み・例文・類語

マンスフィールド(Katherine Mansfield)

[1888~1923]英国の女流小説家。ニュージーランド生まれ。短編小説の名手として知られ、繊細な感受性をもって微妙な人間心理を描いた。作「園遊会」など。

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改訂新版 世界大百科事典 「マンスフィールド」の意味・わかりやすい解説

マンスフィールド
Katherine Mansfield
生没年:1888-1923

イギリスの女流作家。本名ビーチャムKathleen Mansfield Beauchamp。ニュージーランドの裕福な実業家の娘として生まれ,本国にあこがれて強引に渡英。いくつかの情事と自己中心的なきわめて不幸な結婚を経験。1912年文学青年の貧しいオックスフォード大学生J.M.マリーと同棲(正式結婚は1918年)。彼の編集する《リズム》誌や《アシニアム》誌に,鋭いがきわめて主観的なエッセー,書評を載せるかたわら,《序曲》(1918),《幸福》(1920),《園遊会》(1922),《鳩の巣》(1923)などの短編集を続々発表。なかでも《序曲》などの,幼時経験を心の動きそのままに語る鮮烈,透明な作品群が最も優れている。これらの作品は,第1次大戦中の弟レズリーの事故死を契機として,故郷と幼年時代の再発見から生まれた。早くから結核に悩み34歳でパリ近郊で客死。マリーの編集した《日記》(1927)や書簡集(1928)は彼女の純粋な作風と文学的生涯を語っている。
執筆者:

マンスフィールド
William Murray,1st Earl of Mansfield
生没年:1705-93

イギリスの法律家,政治家。スコットランドのスクーン出身。1756-88年王座裁判所the King's Benchの首席裁判官を務める一方,3度入閣した。18世紀のイギリスは産業化の進展と国際的交易の拡大により,封建的基盤に立つ従来のコモン・ローでは解決できない新しい法的諸問題に直面したが,彼は形成されつつある商慣習をモデルとしながら,商法を既存の法的枠組の中に同化することに尽力した。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マンスフィールド」の意味・わかりやすい解説

マンスフィールド
Mansfield, Sir Peter

[生]1933.10.9. ロンドン
[没]2017.2.8.
イギリスの物理学者。ロンドン大学クイーン・メアリー・カレッジ卒業後,1962年同大学で物理学博士号を取得した。アメリカ合衆国イリノイ大学で研究員を務めたのち,イギリスのノッティンガム大学講師,マックス・プランク研究所研究員などを経て,1979年にノッティンガム大学教授となった。1994年同大学名誉教授。磁気共鳴現象を人体の断層画像を得るために利用するという,マンスフィールドとともにノーベル生理学・医学賞を受賞したポール・ラウターバーの発想を,さらに発展させた。1978年には高速で画像スキャンができるエコープラナー法を開発し,実際の断層画像をつくった。核磁気共鳴という物理的現象を巧みに利用して人体などの断層画像を得る磁気共鳴画像 MRIを開発した業績により,2003年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。1993年ナイトに叙せられた。

マンスフィールド
Mansfield, Katherine

[生]1888.10.14. ウェリントン
[没]1923.1.9. パリ近郊
ニュージーランド生れのイギリスの女流作家。本名 Kathleen Mansfield Beauchamp。少女時代姉とともにロンドンに遊学。いったん帰国したが再び渡英,結核におかされてバイエルンで療養生活をおくり,その所産として短編集『ドイツの宿で』 In a German Pension (1911) が生れた。 J.M.マリーと知合って同棲後結婚。また D.H.ロレンス夫妻と親交を結んだ。 34歳で早世。チェーホフの影響を受けた短編小説の名手で,短編集に『幸福』 Bliss and Other Stories (20) ,『園遊会』 The Garden Party and Other Stories (22) ,『鳩の巣』 The Dove's Nest and Other Stories (23) など。死後出版に『日記』 (27) ,『書簡集』 (28) がある。

マンスフィールド
Mansfield

イギリスイングランド中部,ノッティンガムシャー県中部の町。周辺を含めてマンスフィールド地区を構成する。ノッティンガムの北約 20kmにあり,モーン川に臨む。ロビン・フッドの活躍の舞台と伝えられるシャーウッドの森の西部に位置する。1227年市場開設が勅許された古い町で,19世紀の炭田開発に伴って人口が急速に増加した。商業中心地で,古くからのメリヤス工業のほか,プラスチック,製靴,電機などの工業も立地。地区面積 77km2。地区人口 9万8095(2001)。人口 6万9987(2001)。

マンスフィールド
Mansfield, Michael Joseph

[生]1903.3.16. ニューヨーク
[没]2001.10.5. ワシントンD.C.
アメリカの政治家。鉱山労働者,鉱山技師などを経て,1933年モンタナ大学卒業。 42年まで同大学で歴史学,政治学を教えた。 43~52年モンタナ州選出民主党連邦下院議員,52年同州選出連邦上院議員。 57~61年上院民主党院内副総務。 61~77年同院内総務。外交委員会に所属し,J.フルブライト委員長らと並びハト派の代表的存在だった。アメリカの外交政策,特に東南アジア政策などについて調査報告書をまとめている。 77~88年 11月,カーター民主党,レーガン共和党両政権を通じて駐日大使をつとめた。第2次世界大戦後の最も親日的で在任期間の長い大使といわれている。

マンスフィールド
Mansfield, Richard

[生]1854.5.24. ベルリン
[没]1907.8.30. コネティカット,ニューロンドン
アメリカの俳優。初めイギリスでギルバート=サリバン・ショーなどに出演していたが,1882年ニューヨークでデビュー。ロマンチックな芸風で,シラノ・ド・ベルジュラック,リチャード3世,シャイロックなどを得意とした。自作自演の作品も多い。また『ペール・ギュント』の英語による初演 (1906) や,G.B.ショーの作品の紹介などでも注目された。

マンスフィールド
Mansfield

アメリカ合衆国,オハイオ州中北部の工業都市。クリーブランドとコロンバスの中間,アレゲニー山地の西端に位置する。 19世紀初期に入植が始ったが,19世紀中頃にボルティモア・オハイオ,ペン・セントラル,エリーラッカワナの各鉄道が開設されて急速に発展。現在は電気・ガス器具,自動車関連の工業が行われる。オハイオ大学分校,キングウッドセンター植物園がある。人口5万 627 (1990) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「マンスフィールド」の解説

マンスフィールド Mansfield, Michael Joseph

1903-2001 アメリカの政治家,外交官。
1903年3月16日生まれ。母校モンタナ大で東アジア史などをおしえ,1943年下院議員,1953年上院議員に当選(民主党)。1961年から16年間民主党の上院院内総務をつとめ,1977年(昭和52)駐日大使となる。1988年離任。帰国後は投資会社の上級顧問。2001年10月5日ワシントン市で死去。98歳。ニューヨーク出身。

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百科事典マイペディア 「マンスフィールド」の意味・わかりやすい解説

マンスフィールド

英国の女性作家。本名Kathleen Mansfield Beauchamp。ニュージーランド生れ。最初の不幸な結婚ののちJ.M.マリーと結婚。《幸福》(1918年),《園遊会》(1922年)ほか多数の短編を書いた。感覚的な文章で巧みに人間心理をとらえる。詩集,評論集もある。

マンスフィールド

米国の政治家。鉱山技師出身。1943年下院議員,1952年上院議員となり,1956年民主党院内総務。対中国接近策を唱え,ベトナム和平の促進を主張。1977年―1988年駐日大使。

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367日誕生日大事典 「マンスフィールド」の解説

マンスフィールド

生年月日:1903年3月16日
アメリカの政治家
2001年没

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世界大百科事典(旧版)内のマンスフィールドの言及

【マリー】より

…一時共産主義に共鳴し,その後反共的になったが,彼が最も親近性をもった立場はキリスト教的社会主義である。K.マンスフィールドは彼の妻であり,彼女の死後,著書や書簡の編纂に携わった。【出淵 博】。…

※「マンスフィールド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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