出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
マルトース
まるとーす
maltose
D-グルコース2分子がα(アルファ)-1・4結合した二糖で、デンプン溶液に麦芽maltあるいは麦芽から抽出した糖化酵素(アミラーゼ)を作用させると生成するところから麦芽糖ともよばれる。還元性を示し、比較的強い甘味をもち、水によく溶ける。デンプンの構成単位で、α-D-グルコシダーゼ(マルターゼ)によって加水分解され、グルコースになる。動物ではよく消化吸収される。通常、β(ベータ)型の一水化物として結晶し、変旋光を示す。
[村松 喬]
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マルトース
maltose
化学式 C12H22O11 。麦芽糖ともいう。グルコース2分子から成る還元性二糖類。麦芽中に含まれる酵素アミラーゼでデンプンを加水分解して生じる糖から得られ,通常β体の1水和物として結晶する。針状晶,融点 102~103℃。水に可溶,アルコールに難溶。甘味をもつ。自然界に広く存在し,人体に対しても同化力が強く,滋養糖として用いられる。
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マルトース
C12H22O11 (mw342.30).

麦芽糖ともいう.デンプンをアミラーゼで加水分解したときに生成する.ショ糖の約1/3の甘味をもつ.グルコース2分子がα1→4結合で結合したもの.
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デジタル大辞泉
「マルトース」の意味・読み・例文・類語
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世界大百科事典内のマルトースの言及
【炭水化物】より
…少糖は単糖が2~20個程度,多糖はさらにそれ以上結合したものである。単糖の例としてはブドウ糖(グルコース),ガラクトース,また少糖の例としてはグルコースが2分子結合した麦芽糖(マルトース),グルコースと果糖(フルクトース)が結合したショ糖(砂糖),グルコースとガラクトースが結合した乳糖(ラクトース)をあげることができる。多糖にはデンプン,グリコーゲン,セルロースなどがある。…
【麦芽糖】より
…
マルトースともいう。グルコースが2分子結合した二糖類の一種で,デンプンに麦芽を作用させて得たところからこの名称がついた。…
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