マルティ(André Marty)(読み)まるてぃ(英語表記)André Marty

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

マルティ(André Marty)
まるてぃ
André Marty
(1886―1956)

フランスの政治家。南仏ペルピニャンに元パリ・コミューン戦士の子として生まれる。第一次世界大戦前は労働総同盟CGT)の活動家であった。第一次世界大戦に機関兵として従軍。1919年、対ソ干渉のため黒海に派遣されたフランス艦隊で反干渉の反乱を指導して一躍名を知られた。1923年に特赦で出獄すると共産党入党、1925年中央委員、1931年政治局員。下院議員(1924~1928、1929~1932、1936~1939)。スペイン内戦では国際義勇軍の最高幹部として内部粛清を断行した。第二次世界大戦後ふたたび下院議員(1945~1956)を務めるが、党内分派活動の非難を受け1953年共産党を除名された。

[平瀬徹也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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