マルチビーム測深機(読み)マルチビームそくしんき(英語表記)multi beam sounder

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マルチビーム測深機」の意味・わかりやすい解説

マルチビーム測深機
マルチビームそくしんき
multi beam sounder

音響測深機一種。発振ビームを連続的に走査することにより海底起伏がとらえられ,立体的な地形情報が得られる。高周波数を用いると深海えい航型となり,微細地形が分かる。低波周数を用いると船底に装備することが可能となるが,解像度は低くなる。大地形を調べる場合に使われる。走査ビームの反射波をコンピュータで処理して測点直下のみならず,側方向も測深でき,効率的で精度のよい測深結果が得られる。海底に沈んだ難破船をこれを使って調べると特異な形状となって現れてくるために,他との識別が可能となる。大西洋ニューファンドランド沖に沈んだ『タイタニック』号や,徳之島近海で沈んだ戦艦大和』はこれにより発見された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android