日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
マラン(Daniel François Malan)
まらん
Daniel François Malan
(1874―1959)
南アフリカ連邦(現・南アフリカ共和国)の政治家。旧ケープ州リーベック・ウェスト(現・西ケープ州)に生まれる。ステレンボッシュ大学卒業後、オランダのユトレヒト大学神学部留学。帰国後オランダ改革派教会牧師となる。1915年下院議員として政界に入るとともに国民党入党。1924年第一次ヘルツォーク内閣の内相・教育相・厚生相兼任。1929年の第二次ヘルツォーク内閣でも留任したが、1933年第三次内閣がイギリス系スマッツの南アフリカ党と連合したのに反対して下野し、純正国民党を結成。1948年選挙で黒人の脅威(ブラック・ペリル)をスローガンに大勝し首相に就任。マラニズムとよばれる極端なアパルトヘイト政策を次々と実施し、南ア連邦を人種差別国家に仕上げた。1954年高齢のため引退し、1959年死去した。
[林 晃史]
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