マラテスタ(英語表記)Errico Malatesta

改訂新版 世界大百科事典 「マラテスタ」の意味・わかりやすい解説

マラテスタ
Errico Malatesta
生没年:1853-1932

イタリアアナーキスト。ナポリ大学医学生時代パリ・コミューンの影響下に共和派から第一インターナショナルに入り,72年バクーニンと会い,以後60年アナーキズム運動を担う。全人類が性の別なく愛と連帯によって政治的・文化的自由と経済的平等を享受しうるアナーキズム社会の実現を夢み,各人が自由意志をもってこの過程に参加することを訴え,投獄亡命迫害に耐え,たびたびイタリアに潜入,倦(う)まず地下運動を継続,愛の革命家と呼ばれる。〈行為の宣伝〉を唱え,77年C.カフィエーロとマテーゼに蜂起後亡命。第1次大戦に徹底的に反対する。1919年帰国,《新しい人類》紙を発刊,反ファシズム統一戦線の結成を訴えた。26年よりローマに軟禁された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「マラテスタ」の意味・わかりやすい解説

マラテスタ

イタリアのアナーキスト。バクーニン弟子で,アナーキズム運動の指導者として当時最も積極的に活動し,影響力も大きかった。しばしば投獄・追放の刑を受け,1914年の北イタリアにおけるゼネスト(赤色週間)では指導的役割を果たした。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android