マスカラ(英語表記)mascara

翻訳|mascara

精選版 日本国語大辞典 「マスカラ」の意味・読み・例文・類語

マスカラ

〘名〙 (mascara) まつ毛を濃く長く見せるためにつける化粧用の墨。
※カツドウヤ紳士録(1951)〈山本嘉次郎〉監督てんやわんや「涙でマスカラ(黛)が溶けて」

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デジタル大辞泉 「マスカラ」の意味・読み・例文・類語

マスカラ(mascara)

まつげを濃く長く見せるためにつける化粧品

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改訂新版 世界大百科事典 「マスカラ」の意味・わかりやすい解説

マスカラ
mascara

まつ毛を長く,濃く見せるための化粧品。語源スペイン語で,仮面変装を意味する。古代ローマでも,付けまつ毛やまつ毛を長く見せる化粧法が行われていた。マスカラを最初に使ったのはナポレオン3世の皇妃ウージェニーであったといわれるが,今日のマスカラと同様のものであったかは不明である。19世紀にまつ毛を黒くする化粧がフランスやイギリスで行われたが,高価であるため一般の女性たちはランプやろうそくの炎に皿をあてて〈すす〉を集め,ラクダの毛でつくった筆でまつ毛に塗った。また付けまつ毛も19世紀の終りころ,イギリスにあらわれたが,流行しはじめたのはバレエ・リュッスの公演以来で,その東洋趣味が影響したとされている。1920年代になると,まつ毛の生えぎわに,目の輪郭にそって細い線を入れ,目もとをはっきりと魅力的に見せるアイ・ライナーや,マスカラ,アイ・ブロー・ペンシルアイシャドーなどアイメーキャップ化粧品が出てくるが,当時は舞台や夜の化粧用であった。マスカラもアイ・ライナーも顔料を配合した固型のセッケンタイプが使われていたが,乾きがおそく,汗や涙で落ちて,目のまわりが黒くなったが,1970年代以降には酢酸ビニル系エマルジョンタイプのものができ,アイ・ライナーとともに,欠点が解消された。マスカラを効果的に見せるためには,先にアイ・ラッシュ・カーラーでまつ毛を上向きにカールさせてから塗るとよい。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マスカラ」の意味・わかりやすい解説

マスカラ
Mascara

アルジェリア北西部,モスタガネム県にある都市。オラン南東約 80km,テルアトラス (アトラステリエン) 山脈の支脈ベンシュグラン山脈の南斜面,標高 600mに位置する。名称は「兵士の母」の意で,1701年オスマン帝国の前衛基地として建設され,91年オランをスペインから奪ったのち放棄された。 1832年英雄アブドゥル・カーディルがここを対仏抗争の拠点としたため,35年フランス軍によって破壊された。今日の町はその廃虚の上に建てられ,この地方の麦類,タバコオリーブのほか,特産の高級ワインの集散地となっている。人口6万 4691 (1987推計) 。

マスカラ
mascara

まつ毛を濃く長く見せるための化粧品。当初木炭油脂で練り固めたもので,クリーム状,または固形のものがあった。 1970年代に入って酢酸ビニル系の液状タイプが開発され,さらに繊維を含むものも登場している。まつ毛に添って,ブラシなどで塗る。

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百科事典マイペディア 「マスカラ」の意味・わかりやすい解説

マスカラ

まつ毛墨とも。まつ毛を濃く長く見せる化粧料。黒または褐色等の顔料を合成樹脂などの粘液に分散させた液状のものや,油脂類と練り固めた固形およびクリーム状などがある。小型ブラシで均一に塗る。

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