デジタル大辞泉
「マグマオーシャン」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア
「マグマオーシャン」の意味・わかりやすい解説
マグマオーシャン
地球や月の形成時期に月の表面をおおっていたとされる数百kmのマグマの海。はじめは月表面の岩石の分析値より推定された。地球のマグマオーシャンは地球形成初期に大気の保温効果などにより地球表面が溶けだしたものと考えられており,地球の核,マントル,地殻などの層状構造や,地球の原始大気や海の形成に重要な役割を果たしたと考えられている。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
知恵蔵
「マグマオーシャン」の解説
マグマオーシャン
原始惑星物質が集積して惑星が形成された時に、惑星表面のほとんどが溶けた状態になって、マグマの海ができた様子。内部では、原始惑星物質からケイ酸塩や金属鉄が分離、核とマントルの成層構造ができたと考えられ、内惑星進化にとって重要な事件。マグマオーシャンからの脱ガスによって原始大気ができ、その水蒸気から原始海洋が誕生した。オーストラリアでの43億〜44億年前の年代をもつ鉱物粒子ジルコンの発見は、当時すでに花崗岩の大陸地殻があったことを示唆し、その鉱物の酸素同位体比から、低温で水と相互作用した可能性も指摘されている。このことは、地球誕生後数億年続いたマグマオーシャンの時代に、一部大陸地殻があったことを示すのかもしれない。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報