ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マクローリン」の意味・わかりやすい解説
マクローリン
Maclaurin, Colin
[没]1746.6.14. エディンバラ
ニュートンの数学,力学を発展させたイギリスの数学者。幼少の頃から天才として知られ,11歳でグラスゴー大学に入り,19歳でアバディーンのマリスチャル大学の教授になる。2年後ロンドン・ロイヤル・ソサエティ会員になり,ニュートンと知合う。ニュートンの推薦によってエディンバラ大学教授 (1725) 。彼の最も重要な業績は『一般線形曲線の説明を含んだ系統的幾何学』 (20) であるが,このなかで彼は,ニュートンの『プリンキピア』と類似の定理を展開し,円錐曲線を生成する方法を導入した。彼のもう1つの重要な業績『流率論』 (42) は,「ニュートンの微積分は誤った推論によるものだ」という G.バークリーの批判に答えるために書かれたものであるが,初めて極大・極小を判定する方法を示し,いわゆるマクローリンの級数を導入した。 1745年,ジャコバイトがエディンバラを攻めたとき,マクローリンは先頭に立って防衛戦を戦い,反乱軍がエディンバラを占領すると,イングランドに逃れたが,逃走の疲れから健康を害し,翌年エディンバラに戻って 48歳の生涯を閉じた。
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