南アフリカ共和国南部,東ケープ州の港湾都市。大都市域人口100万5779(2001)。インド洋のアルゴア湾に臨み,鉄道,道路,航空路の要衝で,ダイヤモンド,羊毛,果物などの輸出港である。また自動車,電機,金属加工,木工など工業生産の中心でもある。博物館,美術館その他の文化施設もあり,海岸は保養地として内陸の白人たちに知られている。1799年イギリスが建設したフレデリック要塞を母体として,1820年に約3000人のイギリス移民が入植した後,ケープ植民地代理総督R.ドンキンが死亡した妻エリザベスを記念して石のピラミッドを建て,新都市の名も彼女にちなんで命名した。73年にダイヤモンド鉱山のあるキンバリーに通じる鉄道が開通して以来,貿易港として急速に発展し,さらに南ローデシア(現,ジンバブウェ)などとも鉄道で結ばれて港湾都市,工業都市としての重要性が高まった。
執筆者:西野 照太郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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