ポワンカレ(英語表記)Raymond Nicolas Landry Poincaré

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ポワンカレ」の解説

ポワンカレ
Raymond Poincaré

1860~1934

フランスの政治家。1887年保守派の代議士となる。第一次世界大戦前,首相として軍備を増強し,イギリスロシアとの提携など戦争準備を推し進めた。戦時中の大統領(在任1913~20)をへて22~24年首相となり,ドイツに対し強硬政策をとった。その一つとして,ドイツの賠償金不払いを理由にルール工業地帯を占領したが,ドイツ人の反感を買ったのみで失敗した。26~29年には三たび首相となり,左派政権の失敗した経済財政問題に取り組み,輸出増進,生産の増大を図って,税収入を増すために左派の反対を押えて平貨を5分の1に切り下げて成功した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ポワンカレ」の解説

ポワンカレ
Raymond Nicolas Landry Poincaré

1860〜1934
フランスの政治家
対独関係の険悪化した1912〜13年挙国一致内閣を組織してイギリス・ロシアとの親近を深め,軍備を拡張して対独強硬策をとった。1913〜20年大統領として第一次世界大戦の遂行に努力し,戦後22年再び首相となってルール占領を行った。1922〜26年「国民同盟」という超党派内閣の首相となり,増税・経費節減などにより,経済危機打開に成功した。従兄弟のアンリー(Henri〈1854〜1912〉)は科学者・数学者として有名。

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