ボール(John Ball)(読み)ぼーる(英語表記)John Ball

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ボール(John Ball)
ぼーる
John Ball
(?―1381)

1381年のワット・タイラーの乱に参加した手工業者農民に約20年にわたり思想的影響を与えた下級聖職者。宗教改革の先駆者ウィクリフの影響の有無は明らかでないが、「アダムが耕しイブが紡ぐとき、だれが領主であったか」と無階級の社会を説いた。大司教から説教を禁止され、投獄も数回に及んだが、一揆のとき救出されて反徒とともにロンドンに入った。しかし、反乱が鎮圧されて処刑された。

松垣 裕 2018年1月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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