ボーメ度
ぼーめど
baumé degree
浮き秤(ばかり)に等間隔の目盛りをつけるために設けられた比重の単位。軽い液体用の軽ボーメ度(記号BlまたはBél)と、重い液体用の重ボーメ度(記号BhまたはBéh)とがある。軽ボーメ度は、食塩の10%溶液を0ボーメ度、純水を10ボーメ度としてその間を10等分したもの、重ボーメ度は、食塩の15%溶液を15ボーメ度、純水を0ボーメ度としてその間を15等分したものに始まる。目盛りと比重との関係は国によって多少異なるが、日本では計量法の計量単位規則で次のように定めている。「軽ボーメ度は、比重を表す数値の逆数から1を減じた数値を144.3倍した数値に10を加えた数値で表される値」「重ボーメ度は、1から比重を表す数値の逆数を減じた数値を144.3倍した数値で表される値」。名称は1784年にこの目盛りをつくったフランスの化学者ボーメにちなむ。
[小泉袈裟勝]
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ボーメ度【Baumé degree】
ボーメ比重計の示度で,記号はBe′ である.重液用尺度と軽液用尺度とがあり,それぞれ次のようになっている.
重液用の尺度では,15℃ の水を0,同じく15℃ の15% 食塩水を15° として,その間を15等分したものが用いられる.
軽液用の尺度では,15℃ の10% 食塩水を0,同じく15℃ の水を10として,その間を10等分したものを用いる.
比重との換算には

の式が用いられる.ルンゲ度*と呼ばれることもある.
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ボーメ度
ボーメど
Baumé degree
比重の実用単位の1つ。記号は
。基準のとり方は国により多少異なるが,日本では水より比重の小さい軽液の場合,食塩の 10%溶液を0
とし純水を 10
としてこの間を 10等分している。水より比重の大きい重液の場合は純水を0
とし,食塩の 15%溶液を 15
としてこの間を 15等分している。比重 d とボーメ度 B との関係は,軽液の場合 d=144.3/(134.3+B) ,重液の場合 d=144.3/(144.3-B) となる。
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ボーメ度【ボーメど】
比重の補助計量単位。比重が大きい液体のための重ボーメ度と,比重が小さい液体のための軽ボーメ度がある。ボーメ度と比重の関係は国によって異なるが,日本では次のように定められている。液体の比重をdとするとき,重ボーメ度の数値は(式1),軽ボーメ度の数値は(式2)と定義される。→ボーメ比重計
→関連項目度
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デジタル大辞泉
「ボーメ度」の意味・読み・例文・類語
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ボーメ‐ど【ボーメ度】
〘名〙 (ボーメはBaumé) 液体の比重を表わす単位。→
ボーメ比重計
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出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
ボーメど【ボーメ度 Baumé degree】
比重の値dの大小を表すための目盛で,フランスの化学者ボーメA.Bauméの提案に由来する。次の2種がある。(1)重ボーメ度(記号Béh,またはBh)は
で定義され,比重が大きい液体に適用される。(2)軽ボーメ度(記号Bél,またはBl)は
で定義され,比重が小さい液体に適用される。定数Qの値は,日本の計量法では144.3としているが,他の値を採用する国もある。【高田 誠二】
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