ボーフム(英語表記)Bochum

デジタル大辞泉 「ボーフム」の意味・読み・例文・類語

ボーフム(Bochum)

ドイツ西部、ノルトライン‐ウェストファーレン州、ルール工業地帯を代表する工業都市産業革命期に炭鉱の町として発展したが、1970年代に大部分の炭鉱が閉鎖。その後、自動車工業金融業誘致大学新設による再興が図られた。かつての炭鉱内部を体験できる鉱山博物館がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ボーフム」の意味・わかりやすい解説

ボーフム
Bochum

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州ルール地域中部の都市人口38万8179(2004)。ルール,エムシャーEmscher両川に挟まれた丘陵地にある。15世紀に都市法を獲得し,16世紀に石炭採掘が始まり,18世紀にはマルク鉱山行政のかなめとなったが,19世紀に至るまで農業都市的性格が強かった。深部採炭への移行開始(1832),泥灰岩貫通炭坑開発(1841),型鋼鋳造場設立(1842)等を契機にして急激な発展を開始し,石炭,鉄鋼,アンモニア,ベンゾール生産の一大中心地となった。しかし1950年代末以降の炭鉱危機によって産業構造転換を余儀なくされ,鉄鋼,機械自動車オペル),電機合成樹脂包装,醸造工業等への多様化が進んでいる。炭鉱博物館(1928設立)があり,65年にはルール大学(学生数約1万)が開設された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボーフム」の意味・わかりやすい解説

ボーフム
ぼーふむ
Bochum

ドイツ西部、ノルトライン・ウェストファーレン州、ルール地方の炭鉱・工業・大学都市。人口39万1100(2000)。ルール地方中部、エッセンドルトムント中間に位置する。ルール地方でもっとも多くの炭鉱をもち、1843年創設のボーフム製鋼連合が立地するとともに、金属、機械、化学などの工業が盛んである。第二次世界大戦により中世以来の旧市街は被害を受け、教会街路だけが残り、中心商店街は戦後、その外に発達した。ルール炭鉱労働者組合や企業家の連合などがあり、ルール地方の石炭業従事者組織の中心の一つでもある。戦後、経済構造の多角化が図られ、炭鉱跡地にオペル自動車工場を誘致、ルール大学が新設(1965)されて復興した。鉱山学校、鉱山博物館がある。

[齋藤光格]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボーフム」の意味・わかりやすい解説

ボーフム
Bochum

ドイツ西部,ノルトラインウェストファーレン州の都市。ルール工業地帯,エッセンとドルトムントとのほぼ中間に位置する。 1321年都市権獲得。初めは農業地帯の中心地。 19世紀中頃からルール炭田開発に伴って発展し,炭鉱中心都市となったが,1973年に最後の炭鉱が閉鎖され,自動車,金属,化学,電気機器などの工業への転換が行われた。鉱工業都市からの脱皮を目指して各種学校,天文台,市立劇場など文化施設の建設が盛んで,壮大な規模をもつルール大学も,65年に創立されている。人口 37万6319(2010)。

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百科事典マイペディア 「ボーフム」の意味・わかりやすい解説

ボーフム

ドイツ西部,ノルトライン・ウェストファーレン州の都市。ルール工業地帯に属し,鉄鋼,機械,化学,自動車,電機などの工業が行われる。14世紀に市となり,ハンザ同盟の一員であった。37万4000人(2011)。

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