ホープ(Alec Derwent Hope)(読み)ほーぷ(英語表記)Alec Derwent Hope

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホープ(Alec Derwent Hope)
ほーぷ
Alec Derwent Hope
(1907―2000)

オーストラリア詩人、評論家。ニュー・サウス・ウェールズ州クーマ町で牧師の家に生まれる。1928年シドニー大学卒業、同年オックスフォード大学に学ぶ。31年帰国後、教職を重ね、1951~68年オーストラリア国立大学英文科主任教授、1968年同大学名誉教授。処女詩集『さまよう島々』(1955)以降、『詩集』(1960)、『詩集1930~65年』(1966)、『応答の書』(1978)、『オルフェウス』(1991)、『詩選集』(1992)に至る十数巻を発表、文学評論や詩論に『1950~62年のオーストラリア文学概説』(1963)、『洞窟(どうくつ)と泉(詩に関するエッセイ)』(1965)、『牛盗人(アウトリュコス)の荷物』(1978)など約10巻がイギリス、アメリカからも刊行されている。叙情詩の伝統が強いこの国の詩界に、ヨーロッパの近代的知性を導入、確立した。諸種の文学賞を、オーストラリアはもちろんイギリス、アメリカでも受けた。

[平松幹夫・古宇田敦子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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