日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ホーキンズ(John Hawkins)
ほーきんず
John Hawkins
(1532―1595)
イギリスの私掠(しりゃく)船長、提督。プリマスの商人の子に生まれる。奴隷貿易商人の草分けで、1562~63年、西アフリカで黒人をかどわかし、西インドのスペイン人植民者に売却して巨利を博した。ドレークも参加した第3回航海(1567~69)でスペイン艦隊に襲われ、財宝も船も失ってからはしばらく船を離れ、72年国会議員になり、78年には海軍財務長官に就任して軍艦の改善に尽くした。88年スペインのアルマダ(無敵艦隊)の来襲時には司令官の1人として参戦し、ナイトに叙された。90年にはフロビッシャーとともにポルトガル遠征艦隊の指揮官を務めたが、5年後ドレークとともに西インド遠征航海に赴き、船上で病没。
[松村 赳]