ホワイトメタル(英語表記)white metal

翻訳|white metal

精選版 日本国語大辞典 「ホワイトメタル」の意味・読み・例文・類語

ホワイト‐メタル

〘名〙 (white metal) 合金一種。鉛あるいは錫を基本とし、アンチモン、銅、亜鉛などを加えたもの。軸受に用いられる。広義には、バビットメタル、ブリタニアメタル、活字合金ピューター、はんだなども含めていう。

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デジタル大辞泉 「ホワイトメタル」の意味・読み・例文・類語

ホワイト‐メタル(white metal)

すずまたは主成分とする軸受け合金総称バビットメタルなど。広く、活字合金ダイカスト合金・はんだ洋銀などを含めていうこともある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホワイトメタル」の意味・わかりやすい解説

ホワイトメタル
white metal

語義から白色合金と誤られやすいが,これは白色合金の一部で,鉛,スズ Sn,アンチモン Sb,亜鉛などの低融点金属を主体とする軸受合金である。このうちスズを 70%以上含む Sn-Sb-Cu系合金 (たとえば 90Sn-6Sb-4Cu) は 1850年頃アメリカの I.バビット発明でバビットメタルといわれ,鋳造性,軸受性能とも最もすぐれている。しかしスズが高価なので一部を鉛その他で置き換えた品種が開発された (たとえば 6Sn-10Sb-84Pb) 。ホワイトメタルが軸受合金によい理由は,硬いβ相 SnSbが軟らかい共晶地に散在して回転軸を支え,共晶地がくぼんで油だまりになって潤滑をよくするからで,銅 Cu加調の場合は Cu2Sb ,Cu6Sn5 などの化合物ができ SnSbと同様に働く。銅のほかニッケル,ナトリウム,カルシウム,バリウムなどが添加されるものもある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ホワイトメタル」の意味・わかりやすい解説

ホワイトメタル
white metal

スズと鉛の合金で,これにアンチモン,銅などの添加元素を加えた軸受用合金の総称。スズを主体とするものから,鉛を主体とするものまでの種々の成分のものがある。小型のエンジンから,タービン発電機などの大型の回転機まで広い範囲にわたって使用されており,また,すべり軸受合金としても主要なものである。
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百科事典マイペディア 「ホワイトメタル」の意味・わかりやすい解説

ホワイトメタル

スズと鉛を主体としてアンチモン,銅,亜鉛などを加えた合金の総称。軸受などに利用される。
→関連項目ケルメット軸受合金

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