ホワイトホール
ほわいとほーる
Whitehall
イギリスの首都ロンドンの都心、ウェストミンスター区にある街路。トラファルガー・スクエア(広場)から議会広場まで、テムズ川の川岸より1本内側を川に平行して走る。長さは1キロメートル足らずであるが、中央官庁の大部分が集まる行政の中枢地区。18~20世紀初期建築の官庁ビルが建ち並ぶ。名称は、チューダー朝とスチュアート朝時代の王宮ホワイトホールに由来する(1698焼失)。ホース・ガード(近衛(このえ)騎兵旅団)がある。
[久保田武]
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ホワイトホール
Whitehall
イギリス政府の俗称。もともとロンドンの中心部に建てられた国王ヘンリー8世時代の宮殿の呼称であったが,その後付近に外務省,大蔵省,首相官邸などイギリスの主要な官庁が建設され,トラファルガー広場から国会議事堂までの間に並ぶ官庁街をホワイトホールと呼ぶようになり,この区域がイギリスの政治の中心であることから転じて,イギリス政府 (および政策) ,あるいはイギリスの官僚組織を意味するようになった。
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ホワイト‐ホール
(Whitehall)
[一] イギリス、ロンドンのウエストミンスター街にあったヘンリー八世時代の宮殿。一六四九年チャールズ一世が処刑された。現在は
迎賓館だけが残り、付近
一帯にはイギリス政府の主要官庁が立ち並ぶ。
[二] ロンドンのトラファルガー広場から国会議事堂までの
大通りと、その
両側の官庁街をさす。
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「ホワイトホール」の意味・わかりやすい解説
ホワイトホール
ロンドンのイギリス国会議事堂からトラファルガー広場に至る官庁街。内務省,国防省,海軍本部などが立ち並び,英国政府の代名詞とされる。地名は,13世紀にこの地に建てられた邸宅がのちヘンリー8世の宮殿となってホワイトホールと呼ばれたのに由来。
→関連項目ジョーンズ
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デジタル大辞泉
「ホワイトホール」の意味・読み・例文・類語
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ホワイトホール【Whitehall】
イギリスのロンドン,ウェストミンスターの一画で,トラファルガー広場から国会議事堂までの一帯。首相官邸をはじめ主要官庁があるため,イギリス政府の代名詞としても使われる。13世紀以来ここにはヨーク大司教の居館があったが,16世紀にウルジー枢機卿が拡張を加えたものを,1529年ヘンリー8世が没収し,ホワイトホール宮殿とした。17世紀ジェームズ1世の治世にイニゴ・ジョーンズの設計で大規模な改修が行われたが,1698年の火災で迎賓館Banquetting Houseを除いて焼失した。
ホワイトホール【white hole】
ブラックホールを時間反転したもの。アインシュタイン方程式(一般相対論の基礎方程式)に従っている現象を映画に撮ったとしよう。この映画を逆に回してみる。一般的には,逆回転映画に対応する現象は可能でない。しかし,アインシュタイン方程式は,この逆の現象も現実に起こり得ることを保証している。これをアインシュタイン方程式の時間反転に対する不変性と呼んでいる。ブラックホールに対しては,事象の地平面を通して,物質は光でさえも外から内に運動するだけで,その反対は起こらない。
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世界大百科事典内のホワイトホールの言及
【ホール】より
…(2)ホールを中心にもつ宮殿,貴族や荘園領主の邸宅(マナー・ハウス),大学の建物,公共の建物,会館などが,固有名詞を付してホールの名で呼ばれる。ロンドンの官庁街であるホワイトホールは,同名の宮殿(1698焼失)がここにあったために生じた地名である。(3)一般の住宅の応接・会合などのための主要室。…
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