ホワイト(Gilbert White)(読み)ほわいと(英語表記)Gilbert White

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ホワイト(Gilbert White)
ほわいと
Gilbert White
(1720―1793)

イギリスの博物学者。ハンプシャー県セルボーンに生まれる。オックスフォード大学に学び、一生をセルボーンの副牧師として過ごした。代表的著作『セルボーンの自然史と古事The natural history and antiquities of Selborne(1789)は普通『セルボーンの博物誌』とよばれ、当地動植物生態を観察して、友人の博物学者や法律家に書き送った手紙をまとめたものである。標題にも表れているとおり人間社会の風習も描かれており、文学としても高い評価を得ている。博物学の面では、鳥がもっとも多く扱われているが、昆虫ネズミカメ、魚なども登場する。その著作はスコットランドの詩人J・トムソンの影響を受けているといわれる。

[八杉貞雄]

『寿岳文章訳『セルボーン博物誌』上下(岩波文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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