ホスホエノールピルビン酸(読み)ホスホエノールピルビンサン

デジタル大辞泉 の解説

ホスホエノール‐ピルビンさん【ホスホエノールピルビン酸】

生体内で最大高エネルギーリン酸結合をもつ有機化合物解糖系糖新生系過程で生成される。植物では炭酸同化にも関与する。分子式C3H5O6P

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化学辞典 第2版 の解説

ホスホエノールピルビン酸
ホスホエノールピルビンサン
phosphoenolpyruvic acid

2-(phosphonooxy)-2-propenoic acid.C3H5O6P(168.04).エノール形ピルビン酸のリン酸エステル.ハカマカズラBauhinia variegataの花の芽や葉から単離された.2-ホスホグリセリン酸からエノラーゼによる脱水反応で生成する.高エネルギーリン酸結合をもつ糖代謝の重要な中間体である.[CAS 138-08-9]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 の解説

ホスホエノールピルビン酸

 C3H5O6P (mw168.04).

 解糖経路代謝中間体一つ.高エネルギーリン酸化合物.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のホスホエノールピルビン酸の言及

【高エネルギー結合】より

…構造式中に~でその所在を示す場合がある。生体物質の中で重要なものにはATP(アデノシン三リン酸)のピロリン酸結合,アセチルリン酸のアシルリン酸結合,ホスホエノールピルビン酸のエノールリン酸結合,クレアチンリン酸のグアニジンリン酸結合などリン酸化合物が多く,これらの物質(または結合)を特に高エネルギーリン酸化合物(または結合)という。しかしそのほかにもアセチルCoAのチオエステル結合,S‐アデノシルメチオニンのメチルスルホニウム結合などの重要な例がある。…

※「ホスホエノールピルビン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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