ホイル(読み)ほいる(英語表記)Fred Hoyle

デジタル大辞泉 「ホイル」の意味・読み・例文・類語

ホイル(foil)

はく。特に、アルミ箔のこと。
[類語]金属軽金属重金属貴金属卑金属非金属かね合金金箔メタル

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精選版 日本国語大辞典 「ホイル」の意味・読み・例文・類語

ホイル

〘名〙 (foil) 箔(はく)。金属片。特に、包んで料理するときなどに使うアルミニウムの箔。「アルミホイル

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホイル」の意味・わかりやすい解説

ホイル
ほいる
Fred Hoyle
(1915―2001)

イギリスの天文学者SF作家。ウェスト・ヨークシャーで生まれ、1933年にケンブリッジのエマニュエル・カレッジに入り、数学を学んだ。1939年、ケンブリッジのセントジョンズ・カレッジのフェローに選ばれる。第二次世界大戦では海軍でレーダー開発に従事した。1945年ケンブリッジ大学の数学の講師となる。1956年ヘール天文台で働くためにアメリカに渡る。1966年イギリスに戻り、ケンブリッジ大学天文学教授、同大学天文学研究所所長などを務めた。1957年ロイヤル・ソサイエティー(王立協会)会員になり、1972年にはナイトに叙される。

 ホイルは、現在主流であるビッグ・バン宇宙論を批判し、定常宇宙論を1948年に主張した一人である。そして生涯を通じてその主張を変えることがなかった。ガモフが主張していた火の玉宇宙論を、ホイルが揶揄(やゆ)して「ビッグ・バン(大爆発)」とよんだことが、結果的にはビッグ・バン宇宙論を広めることにつながったことは有名。また、1957年のファウラー、マーガレット・バービッジMargaret Burbidge(1919―2020)、ジェフリー・バービッジGeoffrey Ronald Burbidge(1925―2010)との共著論文恒星内の元素合成に関する重要な貢献をしている。それ以外に生命起源として地球外から生命の元がやってくる「パンスペルミアpanspermia(胚種)説」や独特の重力理論も主張した。また『暗黒星雲』などのSFや科学の解説書も多く書いている。

[編集部 2023年6月19日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホイル」の意味・わかりやすい解説

ホイル
Hoyle, Sir Fred

[生]1915.6.24. ビングレー
[没]2001.8.20. ボーンマス
イギリスの天文学者,数学者。ケンブリッジ大学で学び,第2次世界大戦中海軍に徴用されてレーダ開発に携わった。1945年同大学に戻って数学講師の職につき,1958~72年教授,1967~73年同大学天文学研究所所長を務めた。1948年,宇宙には始まりもなく,永遠普遍であるという定常宇宙論を提唱した(→定常宇宙の仮説)。一方,宇宙の始まりに大爆発があり,その結果宇宙が誕生したという理論を皮肉って,大爆発「ビッグバン」理論と呼んだ(→ビッグバン説)。1950年代後半から 1960年代前半に定常宇宙理論に対する論争が生じた(→宇宙論)。ビッグバンモデルを裏づける観測結果が次々に発表されてもビッグバンを認めようとしなかった。1950年代には恒星の構成要素が核反応でどのように生成されるかを研究した。共同研究者のウィリアム・A.ファウラーはこの研究で 1983年にノーベル物理学賞を受賞。1997年スウェーデン王立科学アカデミーからクラフォード賞を贈られた。SF作家としても活躍した。1957年ロイヤル・ソサエティ会員。1972年ナイトに叙された。

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