日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ペン(Arthur Penn)
ぺん
Arthur Penn
(1922―2010)
アメリカの映画監督。フィラデルフィアに生まれる。演劇活動に長らく従事したあと、テレビ・舞台の演出家となる。1958年『左きゝの拳銃(けんじゅう)』で映画監督デビュー。『奇跡の人』(1962)、『逃亡地帯』(1966)を経て、1967年、不況時代を背景にした無法者男女の物語『俺(おれ)たちに明日(あす)はない』(原題「ボニーとクライド」)を発表、アメリカ社会における暴力の意味を問いなおすとともに、その鮮烈な描写と新鮮な感覚によって「アメリカン・ニュー・シネマ」の口火を切った。その後『小さな巨人』(1971)、『ミズーリ・ブレイク』(1976)など。
[宮本高晴]
資料 監督作品一覧
左きゝの拳銃 The Left Handed Gun(1958)
奇跡の人 The Miracle Worker(1962)
逃亡地帯 The Chase(1966)
俺たちに明日はない Bonnie and Clyde(1967)
アリスのレストラン Alice's Restaurant(1969)
小さな巨人 Little Big Man(1970)
時よとまれ 君は美しい ミュンヘンの17日~「最も高く」 Visions of Eight - The Highest(1973)
ナイトムーブス Night Moves(1975)
ミズーリ・ブレイク The Missouri Breaks(1976)
フォー・フレンズ 4つの青春 Four Friends(1981)
ターゲット Target(1985)
冬の嵐 Dead of Winter(1987)
ペン&テラーの 死ぬのはボクらだ!? Penn & Teller Get Killed(1989)
キング・オブ・フィルム 巨匠たちの60秒 Lumière et compagnie(1995)