日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ペリー(John Perry)
ぺりー
John Perry
(1850―1920)
イギリスの工学者。アイルランドに生まれる。ベルファスト市の小学校を終了後、製図や模型製作に従事した。1868年クイーンズ・カレッジに入学、工学を修めた。1870年優秀な成績で卒業、金メダルを得た。イングランドに移ってブリストル市のクリフトン・カレッジで数学、物理学の教師を務めた。1874年にグラスゴー大学のW・トムソン(ケルビン)の助手となり、1875年(明治8)には日本の工部大学校(現在の東京大学工学部)の助教授となり、数学を教えた。当時日本では一般には知られていなかった方眼紙を紹介して広く使用させた。在日4年ののちイギリスに帰り、クイーンズベリの技術大学で数学、機械工学、電気工学を教えた。のちにロンドン・テクニカル・サイエンス教授となり、力学、数学を教えた。ロイヤル・ソサイエティー会員、物理学会会長などを務め、1920年健康を害し、保養のため南アメリカに渡ったが効果なく、帰国後没した。
[中山秀太郎 2018年8月21日]
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