ペプロマイシン(読み)ぺぷろまいしん

世界大百科事典(旧版)内のペプロマイシンの言及

【抗生物質】より

…日本では,世界にさきがけて実験動物腫瘍を用いて制癌抗生物質の探索を始め,この分野では世界の水準の先端にあるといえる。日本で発見され臨床的に用いられているものに,秦藤樹のカルチノフィリン(1954),マイトマイシン(1956),梅沢浜夫のブレオマイシン(1966),ペプロマイシン(1977),アクラシノマイシンA(商品名アクラルビシン,1977),立岡末雄のクロモマイシンA3(1955),石田名香雄のネオカルチノスタチン(1965)があり,とくにブレオマイシン,マイトマイシンは外国でもよく用いられている。外国で発見されたもので治療に用いられているものに,アクチノマイシンD,ダウノルビシン(商品名ダウノマイシン),ドキソルビシン(商品名アドリアシン)がある。…

【制癌薬】より

…これは主としてRNA合成を阻害し,副作用も少ない。そのほか,日本で見いだされたネオカルチノスタチンやクロモマイシンA3(トヨマイシン),ブレオマイシンの第2世代抗生物質といえるペプロマイシン(ペプレオ)などや,歴史の古いアクチノマイシンD(コスメゲン)なども臨床に利用されている。
[植物アルカロイド類]
 ツルニチニチソウのアルカロイド製剤,ビンブラスチン(エクザール)とビンクリスチン(オンコビン)が臨床に用いられている。…

【ブレオマイシン】より

…他の抗癌薬にくらべ骨髄障害などの重篤な副作用が少ない点ですぐれているが,肺繊維症を起こすという特徴的な副作用により投与量は限定される。肺毒性が少なく,治療効果の高い物質を求めて300以上のブレオマイシン誘導体が合成され,ペプロマイシンと名づけられたものが81年から臨床的に用いられるようになった。抗生物質【鈴木 日出夫】。…

※「ペプロマイシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」