ベルリン自由大学(読み)ベルリンじゆうだいがく(英語表記)Freie Universität Berlin

精選版 日本国語大辞典 「ベルリン自由大学」の意味・読み・例文・類語

ベルリン‐じゆうだいがく ‥ジイウダイガク【ベルリン自由大学】

ベルリンにある大学。一九四八年創立。第二次世界大戦後、ベルリン大学が東ベルリン地区に含まれたため、西ベルリン地区に新設された。

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大学事典 「ベルリン自由大学」の解説

ベルリン自由大学[ドイツ]
ベルリンじゆうだいがく

ベルリンにある州立総合大学で,ソ連占領下にあったフンボルト大学(現,ベルリン・フンボルト大学)から離反した教授・学生らが,アメリカの支援を受け,1948年に西ベルリンに設立した。生物,教育,法学など15の学部がある。冷戦下の政治的影響から,ラテン語の自由(Libertas)真理(Veritas),正義(Iustitia)の三語が大学の標語に定められた。キャンパスは,20世紀初頭に文部官僚アルトホーフが手がけたダーレムの研究団地が基礎となっている。地理学者アレクサンダー・フォン・フンボルトが管理した植物園を擁する。創設当初は州直轄ではなく州・大学・学生による代表団による運営であった。

 1970年代より学生が増加,90年代初頭には学生6万人を擁し,ミュンヘン大学に次ぐドイツ第2のマス大学となった。創設時より国際化に力を入れており,とくに東西ドイツ統一後は,ベルリン市内の他大学との差別化のため国際化をより前面に打ち出している。5人のノーベル賞受賞者を輩出し,エクセレンスイニシアティブに採択されている。近年,医学部や教員養成課程の一部統合などでベルリン・フンボルト大学との連携を強めている。2017年現在,教授349人,学生3万1500人(留学生6300人を含む)を擁する。
著者: 山本隆太

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベルリン自由大学」の意味・わかりやすい解説

ベルリン自由大学
ベルリンじゆうだいがく
Freie Universität Berlin

ドイツのベルリンにある大学。 1948年アメリカなど西側占領軍の支援のもと,「自由な学問」を旗印に旧ベルリン大学 (現フンボルト大学 ) の教授,学生を母体として西ベルリンに設立された。当初は医学,法学,経済学,文学,理学,獣医学の6学部制をとっていたが,現在では医学,獣医学,経済・経営学,教育学,政治学,数学,地球科学などの学部から構成される同国有数の大学となる。社会科学中央研究所,東欧研究所,北アメリカ研究所,ラテンアメリカ研究所などの付属研究施設をもつ。教員数約 3500名,学生数約5万名 (1997) 。

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世界大百科事典(旧版)内のベルリン自由大学の言及

【ベルリン大学】より

…教師数約2000,学生数3万1000。 なお,旧西ベルリン地域には,かつてのベルリン大学の教師や学生を母体として,1948年,ダーレム地区にベルリン自由大学Freie Universität zu Berlinが開設された。当初医学,法学,経済,文学,理学,獣医学の6学部制をとっていたが,96年現在,医学,法学,教育,哲学・社会科学など17の〈部門〉から成っている。…

※「ベルリン自由大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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