ベルツ水(読み)ベルツスイ

デジタル大辞泉 「ベルツ水」の意味・読み・例文・類語

ベルツ‐すい【ベルツ水】

皮膚の荒れ止め用化粧水グリセリンアルコール水酸化カリウム主成分とする。凍傷初期塗布剤ベルツ処方による名。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ベルツ水」の意味・読み・例文・類語

ベルツ‐すい【ベルツ水】

〘名〙 ドイツの医学者、ベルツの処方による化粧水。荒れ止め、初期の凍傷治療に用いられる。
※上品でいきな化粧の秘訣(1918)〈平岡静子〉「化粧水も〈略〉一般向には矢張ベルツ水などがよろしいかと思はれます」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルツ水」の意味・わかりやすい解説

ベルツ水
べるつすい

化粧水。日本独特の製剤。1876年(明治9)、当時東京医学校教師であったベルツが、箱根の一旅館で働く女性の手の荒れているのをみて創製したといわれている。日本薬局方名はグリセリンカリ液。その処方は、水酸化カリウム0.3グラム、グリセリン20ミリリットル、エタノール25ミリリットル、芳香剤適量、精製水適量を加え全量100ミリリットルとする。皮膚軟化剤として皮膚のひびあかぎれなどに塗布する。アルカリ性で、顔の化粧水としては不向きである。

[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ベルツ水」の意味・わかりやすい解説

ベルツ水【ベルツすい】

化粧水。グリセリンカリ液とも。1876年東京医学校教授E.ベルツが創製。水酸化カリウム,グリセリン,エチルアルコール,芳香性精油,蒸留水の混合液剤で皮膚の荒れ止めや,ひび,あかぎれの治療に用いる。アルカリ性なので顔には用いられない。
→関連項目化粧水

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android