ベネルックス(読み)べねるっくす(英語表記)Benelux

翻訳|Benelux

精選版 日本国語大辞典 「ベネルックス」の意味・読み・例文・類語

ベネルックス

(Benelux)⸨ベネルクス相互に経済協定のあるベルギーオランダルクセンブルク三国の総称。ベルギー(België)・ネーデルラント(Nederland)・ルクセンブルク(Luxembourg)の頭文字を組み合わせた名称

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベネルックス」の意味・わかりやすい解説

ベネルックス
べねるっくす
Benelux

ベルギー、オランダ(ネーデルラント)、ルクセンブルクの3国をひとまとめにした呼称。地域的に近接するこれら3国は、1944年関税同盟協定に署名、47年の改定を経て、関税同盟は48年発足した。ここに、少なくとも3国に関する限り、相互間の関税は撤廃され、第三国からの輸入に対しては共通の対外関税が設定されることになったわけである。その後も3国は、経済・社会政策の調整、共通通商政策や域内における資本および労働の自由移動の実現に努め、58年の条約締結を経て、60年にはベネルックス経済同盟が発足した。

 他方これら3国は、同時に、1958年に設立されたEEC(ヨーロッパ経済共同体、現在のEU)の加盟国でもあり、3国とEECとの関係は、EEC条約第233条で次のように規制されている。すなわち、「この条約の規定は、ベルギーとルクセンブルクとの間の、ならびにベルギー、ルクセンブルクおよびオランダ間の地域的同盟の目的が、この条約の適用により達成されない限度においては、これらの地域的同盟の存在および完成を妨げるものではない」と。ベネルックスは、ときには、上記3国による関税同盟もしくは経済同盟に対する呼称としても用いられる。

[深谷満雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android