ベニノキ(紅の木)(読み)ベニノキ(英語表記)Bixa orellana; annatto

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベニノキ(紅の木)」の意味・わかりやすい解説

ベニノキ(紅の木)
ベニノキ
Bixa orellana; annatto

ベニノキ科の常緑小高木。西インド原産であるが,染料を採取するため,熱帯地方で栽培される。高さ数mになり,樹皮赤褐色。葉は長さ 10~15cmの広卵形で互生し,長い柄をもつ。頂生の円錐花序をなして,径5~6cmの5弁の花を数花ずつつける。花弁淡紅色で美しく,多数のおしべがある。果実は紅色素ビキシンを含み,絹糸,羊毛,バター,チーズ,チョコレートなどの染色・着色に用いられ,またエクアドルなどでは先住民がこの色素で頭髪の染色をする習慣がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android